010 すえながあきこ



最終号にインタビューさせていただいたのは、かねてからの友人でもあり、私のフラシスターでもある、すえながあきこさんです。ロミロミのセラピストとして活躍しながら、去年新しいプロジェクトをスタートさせました。その名も”mahina pharmacy(マヒナファーマシー)”。実際にすえながさんが体験して助けられたというさまざまなヒーリングワークやナチュラルメディスンなどのセルフヒーリングをみなさんと分かち合いたい。そんな気持ちからつくった「場」が、インターネット上のおくすり屋さん、マヒナファーマシーです。もともとは大好きな音楽業界でバリバリ働いていたすえながさんが、ハワイに出会ってロミロミを学び、さまざまなヒーリングと出会うまで。きっかけは自分自身の体の悩みだったということですが、自分自身を見つめ直すその時間は、まるで宝探しのようなストーリーでした。

まず、ハワイとのご縁はどんなことから始まったのですか?

2001年に自分の結婚式を上げるためにハワイに行ったのが初めてなんです。それも、当時は音楽一色の生活をしていたので、のんびりバカンスというイメージのハワイにも、その文化にも全く興味がなくて、自分が行きたかったというよりは、両親の意向でハワイにしたというような感じでした。ところが、行ってみたら、ハワイの風、木や花の生命力のようなエネルギーに妙に親近感を感じてしまったんです。「ハワイ、いいじゃん!」って思ってしまったんです(笑)。

そこからロミロミを始めるまではどのような流れだったのですか?

結婚式でハワイを初めて訪れたとき、ちょうど仕事を始めてひとめぐりして、いろいろなことを見直すタイミングになってたんでしょうね。表面的ではないものに感覚が動き始めているような時期で、そんなとき、体調を崩してしまったんです。それまでは、夜中まで会社にいてタクシーで帰ってくるみたいな不摂生な生活を続けていたのが、生活のリズムを見直さざるをえなくなっていました。そんなとき、ふと「ロミロミ」という単語が耳に入ってきたんです。それは、電車の中で誰かが話していたのか、なんだったかもう忘れてしまったんですけど、とにかく、ロミロミが何なのか全く知らず、ハワイ語だということも全く知らないくせに、その言葉だけが耳に入って、気になって気になって仕方がなかったんです。でも不思議と、そこに自分が求めているものがあるような気がしちゃったんですね。それから都内にあるロミロミサロンに行ってみたりしたんですけど、「いや、これは自分がロミロミの単語から感じたものとは違う。」なんて思って。それで、会社を辞めてロミロミを学びにハワイへ行くことにしたんです。

いきなり本場のハワイに行ってしまったんですね。それで、やっぱりロミロミはすえながさんの求めていたものだったわけですね?

ハワイに行ってみて、違ったらやめればいいし、もしかしたら大切なものが見つかるかもしれない、そしたらやってみようっ!って思ったんです。私はクリスチャンの環境で育ったのですが、キリスト教の愛や哲学について、共感するものはもちろんあったんですが、どこか窮屈さも感じていたんですね。ところが、ハワイのALOHAには、自然から始まる自由な愛があったのです。これだ!と思いました。ロミロミやハワイの文化の中で、自分の根本的なもの、人生観を支えるものに出会えたと思いました。



ロミロミをよく知らない方のために、ハワイでどんなことを学んだのか教えてください。

ロミ(lomi)とは、ハワイ語で「揉む、摩擦する、圧迫する」という意味です。具体的には掌から肘までを使って行うオイルマッサージで、古代ハワイアンの伝統的なヒーリング手法の総称です。カフナと呼ばれる超越した能力を持つ専門家だけが、治療として施してきました。その手法は、カフナの家系だけに継承されてきたものですが、1970年代に、アンティ・マーガレット・マシャドが、広く伝え始めたことにより、世界中に知られることとなりました。施術者の手のひらを通して、大地・空・海…といった大自然からのエナジーであるマナ(mana )を取り入れ、本来の状態(=健康)を取り戻すための手助けとなります。私はオアフ島とハワイ島の先生に師事しましたが、ロミロミのクラスで学ぶことといえば、マッサージのテクニックよりも、ホ・オポノポノ(※)と言って、自分の内側と向き合うことが一番大切とされていました。クラスに行くと、輪になって自分の気になっていることや悩みとか、湧きあがってくる感情を出して周りの人とシェアすることを徹底的にやるんです。日本人にはなかなか難しいことですが、先生があまりにもオープンで優しい空間を作りだしてくれているので、みんなで真剣に取り組みました。まさに自分自身のヒーリングの時間でした。

(※)ホ・オポノポノ…「心の洗浄、祈り、家族会議」などの意味。自らの記憶に働きかけるヒーリング法。「ありがとう」「ごめんなさい」「ゆるしてください」「愛しています」の四つの言葉で実践される。



そして、2004年に自身のロミロミサロンUntietreeをオープンされたのですね。

はい。ご紹介制のサロンをオープンしました。自分のサロンでロミロミをしていくなかで、ハワイの風土の中のロミロミと、自分がいる東京と言う場所のギャップを感じるようになり、自分も日本のことをもっと知りたい、ハワイで頂いた叡智を、日本人に合ったロミロミにしてやっていくべきなんじゃないかと思うようになりました。そんなとき、かねてからお付き合いのあった、日本酒造りをされている方のプロジェクトに参加することになったんです。日本酒造りを通して、日本という風土、神事、和の精神について学ばせてもらう機会があり、日本人の体や気質、日本の季節に合ったロミロミをやっていきたいと思うようになりました。土地は違えども共通したスピリット、ハワイ=ALOHAと日本=和だったのですね。

2008年からお休みされていたロミロミも、この6月に再開されるんですね。

不妊治療をしていたとき、あるヒーラーの方に言われたんです。ひとにエネルギーをチャージする前に、自分自身にきちんと向き合って、子どもを持つことにもっとフォーカスしなさい、と。それでロミロミを休む決断をしました。そこから、ハーブやフラワーエッセンスの勉強を始めたり、自分の流れのなかで今向き合うべきことをしようと思い、時間を過ごしてきました。

昨年はじめられたマヒナファーマシーについて聞かせてください。

私自身が、生理痛や不妊治療などの女性特有の体のトラブルを抱えてきたこともあって、さまざまなヒーリングワークやナチュラルメディスンと出会う機会がありました。そして、そこに向き合う勇気を与え支えてくれる人たちから、大きなサポートをいただきました。そこで、自分自身に向き合うというのは、足りないものを埋めるのではなく、本来の自分に戻っていく、思い出していくことだということに気づくことができました。そんなとき、ある日の明け方、マヒナファーマシーのインスピレーションがふと降ってきたのです。マヒナとは、ハワイ語で「新月/月明かり」、ファーマシーは英語で「街のくすり屋さん」という意味です。いままでは私自身が、宇宙の大きな流れの中で育まれた「自然」から、出会った自分に戻っていく知恵や癒しに助けられてきました。それを、自分だけにとどめておくのはもったいない、ひとりの女性としての私が実際に体験して助けられたセルフヒーリングをみなさんと分かち合いたい。そんな気持ちからつくった「場」が、マヒナファーマシーです。



今後の展望などについて聞かせてください。

6月“mahina lima(マヒナリマ、「月の手」の意味)”と言う名でロミロミのサロンを都内にオープンします。マヒナファーマシーの方も、おすすめセルフヒーリングの提案やセラピストを繋いでいくこと、この4月にリニューアルしたマヒナマガジンなど、徐々にコンテンツが増えていきますので楽しみにしていてください。それと、私自身が今まで様々な悩みや問題と向き合ってきましたが、ありのままの自分を受け入れられると、とっても楽になります。だから、これからも自分の流れを感じて、必要とされることをやっていきたいです。たとえば、いつか全然予想外のものごとが、「あなた、次はこれですよ」と言って来たら、きっとやると思います(笑)。目の前にあることに真っ直ぐに向き合って、自分の流れを感じる。そこに自分らしい役割があり幸せがあるのだと思います。


すえながさんのお話を聞いていると、ロミロミを学ぶようになるのも、マヒナファーマシーをオープンするのも、何かに導かれるようにして、自然な流れで辿りついたんだなという印象がありました。ありのまま、風が吹くまま、流れるままに。そんなすえながさんの力の抜けた、でも地に足のついた生き方が伝わってきました。マヒナファーマシーは、ハーブや星占い、ハワイのタロット・マナカード、心が喜ぶエッセイやコンテンツが詰まった本当にすてきなサイトです。まだご存じない方はぜひ見てみてくださいね!

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Profile

すえながあきこ
ロミロミセラピスト。
マヒナファーマシー主宰
http://www.mahinapharmacy.com/

69年、山口生まれ。おひつじ座。
音楽業界でアーティストマネージメントやCDの宣伝・制作の仕事を経て、03年にハワイヒーリングワーク・ロミロミと出逢い、ハワイ・オアフ島、ノエラニ・ ベネット、ハワイ島、スーザン・パイニウ・フロイドに師事。二ールズヤードにてメディカルハーブJAMHA認定ハーバルセラピストコース受講・メディカルハーブコーディネーター。心と体と宇宙のつながりを探求しながら、生きるためのALOHAを彩るフラや食、音楽、アートが大好き。宮城・日本酒造りの女性蔵人 泉薫子(かの香織)と共に日本文化と食を伝え知る活動「自然のレッスン」や支援プロジェクト「エッセンスウィズイン」を主宰し、ライフワークとしている。

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